もちろん、観光客を引き寄せる魅力は猫だけにとどまらない。備中松山城は、日本にわずか12基しか残っていない「現存天守」の一つであり、その中でも最も高い標高に位置する山城である。秋から冬にかけての早朝には周辺に濃厚な霧が立ち込め、城が雲の海に浮かび上がるような「天空の城」としての絶景が広がる。
鎌倉時代に築城が開始されたとされるこの城は、戦国時代の激しい争奪戦を経て、江戸時代に現在の天守様式が完成した。天守を囲む巨大な天然の岩壁と重厚な石垣のコントラストは、歴史ファンや城郭マニアを唸らせる圧巻のスケール感を誇っている。