多くの利用者が混同しているが、GPS(全地球測位システム)と位置情報サービス(Location-Based Services)は別物である。GPSは、上空2万キロメートルを周回する人工衛星からの信号を受信するだけの「受信用チップ」に過ぎない。このチップ単体では外部にデータを送信することはなく、バッテリーを激しく消費する以外のプライバシーリスクは直接的には発生しない。
真のデータ集積を担っているのは位置情報サービス(Location-Based Services)というOS上の統合フレームワークだ。これはGPS衛星のシグナル、携帯電話基地局のセルID、Wi-FiのSSID、さらには近接Bluetooth信号を束ね、統合的に座標を算出する仕組みを指す。アプリ開発者が要求するのはこの抽象化されたサービスレイヤーであり、端末内部で複数の通信モジュールが協調して現在地を割り出している。
つまり、GPSチップの動作を停止させたとしても、LBS基盤がバックグラウンドで基地局やWi-Fiの電波を拾い集めている限り、端末内部では依然として座標データが生成され続けているのだ。