骨密度を上げるには何が必要?牛乳神話の落とし穴と最新骨活の新常識

骨密度を上げるには何が必要?牛乳神話の落とし穴と最新骨活の新常識

骨密度を上げるには何が必要?牛乳神話の落とし穴と最新骨活の新常識の疑問点について、最新情報を取りまとめてご紹介します。

長年親しまれてきた「骨を強くするなら牛乳」というフレーズですが、臨床医学の現場ではその限界が明白に指摘されています。カルシウムは骨の主原料であるものの、摂取したカルシウムが腸管から血液中に吸収され、さらに骨基質へと沈着するには、カルシウムとビタミンD、そしてビタミンK2の3要素が揃わなければ機能しません。

どれほど高濃度のカルシウムを口にしても、活性型ビタミンDが不足していれば大半は便として体外へ排出されます。さらに、血管内のカルシウムを骨のコラーゲン線維へ結合させるタンパク質「オステオカルシン」を活性化させるには、補酵素であるビタミンK2の働きが欠かせません。この結合プロセスが滞ると、取り込んだカルシウムが骨にならず、血管壁に沈着して動脈硬化を招く「カルシウム・パラドックス」さえ引き起こします。

また、女性において深刻なのが閉経後の骨密度低下の理由です。女性ホルモンのエストロゲンは、骨を壊す「破骨細胞」の過剰な働きを抑制するブレーキ役を担っています。閉経に伴いエストロゲンの分泌が急減すると、このブレーキが外れ、骨を作る「骨芽細胞」の供給能力を破壊スピードが大幅に上回る「高代謝回転型の骨量減少」が進行します。閉経後5〜10年の間に骨量が約10〜15%も急落するのは、食事の量や意識とは異なる内分泌系の構造変化が原因です。

清水 千尋
著者

清水 千尋

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。