インターネット上の掲示板やSNSでは長年、「チャレンジャー号のクルーは実は死んでおらず、現在も生きている」という陰謀論や生存説が定期的に拡散されてきました。大学教授や法人のCEOとして活動する同姓同名の人物たちの写真を並べ、「事故はNASAによる自作自演だった」と主張するコンテンツが一部で話題を呼んでいます。
しかし、これらは完全に否定された悪質なデマです。顔立ちが似た同姓同名の別人、あるいは親族の写真を意図的に切り取って結びつけたものに過ぎません。
一方で、事故調査報告書が明らかにした残酷な真実として、「クルーは爆発の瞬間に即死したのではなく、分解後もしばらく意識があった可能性が高い」という事実が存在します。回収された乗員区画(コックピット)の調査では、気密室自体は分解時に完全破壊されておらず、パイロット側の緊急用個人酸素供給パック(PEAP)が手動で3個起動されていたことが確認されています。
クルーたちは急減圧により意識を失った可能性が高いものの、約2分45秒後に時速約333キロメートルで海面に激突するまでの間、絶望的な自由落下の中にいました。この痛ましい事実が、ネット上で歪曲されて「生存説」という無責任な噂にすり替えられてしまったのが実態です。