SNSや獣医師への相談事例を精査すると、「最初は散歩後の足拭きを嫌がっているだけだと思っていた」「留守番中に前足を舐めており、気づいたときには毛が抜けて地肌が真っ赤になっていた」という体験談が後を絶ちません。
動物医療現場で特に問題視されているのが、「痒み・違和感 → 舐める・噛む → 皮膚バリア破損・細菌増殖 → さらに痒くなる」という悪循環(イッチ・スクラッチ・サイクル)です。唾液に含まれる酵素や水分が皮膚表面に過剰に残ると、角質層がふやけて防御力が著しく低下します。飼い主が「そのうち治るだろう」と数週間様子を見てしまった結果、皮膚が黒ずんで硬化する苔癬化(たいせんか)や難治性の肉芽腫にまで悪化してしまう実態が浮き彫りになっています。