手元にある5万ドルを無理に今すぐ日本円へ戻さず、米ドル建てのまま運用する選択肢も注目されています。米国の政策金利が高止まりする環境下では、ドル建て資産の利回り面での優位性が際立っています。
現在、米国の短期国債(T-Bills)や米系オンライン証券の高利回り預金口座(HYSA)、ドル建てMMFなどを活用すれば、年利4%〜5%前後の利回りを確保することが現実的です。仮に5万ドルを年利4.5%で1年間運用した場合、年間で約2,250ドル(日本円換算で約34万〜35万円相当)のインカムゲインが見込める計算になります。
ただし、ドル建て運用には常に「為替変動リスク」が隣り合わせです。将来的に日米の金利差が縮小し、急激な円高局面(例えば1ドル=130円など)へ反転した場合、ドル建ての資産価値が増えていても、円換算での元本割れを引き起こす危険性を内包しています。
【プロの結論】ドル資産を保有すべき人・今すぐ円転すべき人の判断基準
資産防衛と効率的な運用の観点から、手元の5万ドルをどのように扱うべきかの判断基準を以下に整理します。
- ドル資産の維持・運用が適している人:
- 将来的に海外渡航、留学、米国株への再投資など、ドル建てでの支出予定がある人
- 日本円以外の通貨比率を高め、資産全体のカントリーリスクを分散させたい人
- 当面の間、為替の乱高下に一喜一憂せず、中長期の金利収入を複利で再投資できる人
- 速やかに円転・国内還流を検討すべき人:
- 日本国内での住宅購入、教育費、納税など、直近でまとまった円資金が必要な人
- 円高方向への急激なボラティリティに対するリスク許容度が低い人
- 過去の円高時にドルを仕込んでおり、歴史的な円安水準で確実な為替利益を確定させたい人