Yahoo!知恵袋やビジネスコミュニティの相談投稿で頻繁に見受けられるのが、「2つの支店の平均成約率を足して2で割ったら、会社全体の成約率と食い違ってしまった」というトラブルです。この原因は、データの「重み(サンプル数や販売量)」を無視した単純平均の誤用にあります。
異なる規模の集団を統合して平均を算出する際は、必ず加重平均の計算方法を採用しなければなりません。
単純平均と加重平均の違い(パン屋の売上実例)
例えば、100円のあんぱんが10個、500円の高級食パンが90個売れた日の「商品1個あたりの平均売上単価」を考えてみます。
- 誤った単純平均:(100円 + 500円) ÷ 2 = 300円
- 正しい加重平均:{(100円 × 10個) + (500円 × 90個)} ÷ (10個 + 90個) = (1,000 + 45,000) ÷ 100 = 460円
9割の商品が500円で売れているにもかかわらず、単純平均してしまうと実態とかけ離れた300円という数値が算出されてしまいます。同様に、割合(パーセント)の平均の出し方においても、母数(全体の人数や分母)が異なるパーセンテージを足して割る行為は致命的なミスにつながります。
加重平均をエクセルで一発計算するSUMPRODUCT関数
実務で加重平均をエクセルで素早く算出したい場合、掛けて足す作業を自動化する「SUMPRODUCT(サムプロダクト)関数」と「SUM関数」の組み合わせが極めて有効です。
=SUMPRODUCT(単価の範囲, 数量の範囲) / SUM(数量の範囲)
例:=SUMPRODUCT(B2:B10, C2:C10) / SUM(C2:C10)
この数式を使えば、作業列を作って「単価×数量」の小計を1行ずつ出してから足し算する手間が省け、計算シートをシンプルかつ堅牢に保つことができます。