知る」の尊敬語・謙譲語、実は間違えている?プロが教える完全使い分け術

知る」の尊敬語・謙譲語、実は間違えている?プロが教える完全使い分け術

知る」の尊敬語・謙譲語、実は間違えている?プロが教える完全使い分け術の疑問点について、最新情報を取りまとめてご紹介します。

「商談後の社内レビューで、若手社員がクライアントの役員に対して放った一言に背筋が凍った」。都内大手IT企業で営業統括を務める40代管理職は、現場取材に対して当時の様子をこう振り返ります。その若手社員は「〇〇社の新サービスについて、部長は存じていますか?」と質問を投げかけたといいます。自身をへりくだるべき表現である「存じる」を相手の動作に適用してしまった典型的な敬語 誤用 例です。

大手研修会社が実施したビジネスコミュニケーション調査(有効回答数1,200名)によると、「他者の敬語の乱れが気になった経験がある」と答えた管理職・役員層は74.6%に達しています。その中でも「知る」「言う」「行く」といった極めて基礎的な動詞における主客の取り違えが、違和感の原因として上位を占めました。SNSやビジネスコミュニティの投稿を検証しても、「『ご存知でしたでしょうか』という二重敬語が社内チャットに流れてきてモヤモヤした」「取引先から『〇〇さんは存じております』とメールが届き、人に対する表現として違和感を覚えた」といった生々しい体験談が散見されます。

スピード感が求められるビジネスチャットの普及に伴い、推敲を経ない短文が飛び交う環境が増加しました。その結果、本来備わっているべき敬意の方向づけが崩れ、無自覚なマナー違反が人間関係や取引関係に小さな亀裂を生じさせています。

木村 陽翔
著者

木村 陽翔

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。