インターネット上の一部情報には、「9月中旬まで残暑見舞いを出してよい」「メール返信なら日付の境目は気にしなくていい」といった無責任な記述が散見されますが、これは明確な誤解です。現場で確認された主な盲点を整理します。
第一の誤解は、「暑中見舞いをもらったから、暑中見舞いで返さなければならない」という思い込みです。相手から7月下旬に心のこもった暑中見舞いをいただいていたとしても、自分が返事を書くのが8月7日以降になるのであれば、表題は「残暑お見舞い申し上げます」に変えなければなりません。返事が遅れたことに対する過剰な言い訳は不要ですが、「お便り嬉しく拝見しました」という感謝を添えつつ、涼やかな残暑見舞いとして返すのが正式な作法です。
第二の盲点は、お中元のお礼状との混同です。7月下旬から8月上旬にかけてお中元が届いた際、お礼状を出すタイミングが立秋をまたぐケースがあります。品物が届いてから1週間以上放置するのはマナー違反ですが、立秋以降にお礼状を差し出す場合は、「暑中お見舞い」とするのではなく「残暑見舞い」の体裁を借りて、お中元に対する謝意と健康を祈る言葉を盛り込むのが最も品格ある対応となります。