動画を再生しようとした瞬間や広告バナーを誤って触れた際に表示される警告画面の正体は、「スケアウェア(不安を煽る悪質広告)」と呼ばれるサイバー犯罪の手口です。端末の内部をスキャンしてウイルスを見つけ出したわけではなく、ウェブページ上の広告枠から悪質なスクリプト(プログラム)を自動実行させ、あたかもシステム画面であるかのように見せかけています。
仕掛け人たちの目的は主に3つあります。1つ目は、不必要な高額課金アプリや不審なクリーナーアプリをインストールさせることによるアフィリエイト報酬の獲得です。2つ目は、偽のログイン画面や登録フォームへ誘導してクレジットカード情報やアカウント情報を盗み取るフィッシング詐欺。そして3つ目は、画面に記載されたサポート番号へ電話をかけさせ、遠隔操作ソフトを導入させた上で高額なサポート契約を結ばせるサポート詐欺です。
「動画サイトを見ていたことへの後ろめたさ」と「突然の異常事態への焦り」という人間の心理的な隙を巧妙に突いた攻撃であり、ウェブサイトを開いただけでスマホが勝手に遠隔操作されたり、即座に内部データが破壊されたりする心配はありません。