岡田准一のアクション史を振り返る上で欠かせないのが、『ザ・ファブル』シリーズや狂気と暴力が渦巻く『ヘルドッグス』だ。前者のユーモラスかつ俊敏な現代アクション、後者の容赦のないバイオレンスと重厚な体技。これらで培われた肉体表現の極致が、今回の最新プロジェクトへ惜しみなく注入されている。
「既存の成功体験を自分で破壊する」と周囲に漏らす通り、『ザ・ファブル』で見せた軽やかさや『ヘルドッグス』での濃密な関節技すら超える、前代未聞の身体動作がフレームの中に刻まれている。ワイヤーアクションに頼り切らない、生身の重力と骨肉のぶつかり合い。スタントチームが息をのむ瞬間が何度も訪れているという。