ネット上の掲示板やSNSでは、「有名芸能人だから刑務所でも個室で優遇されているのではないか」「食事が豪華なのではないか」といった根拠のない憶測が散見されます。しかし、元刑務官の証言や法務省の行刑施設管理規則に照らし合わせると、こうした噂は完全な誤解です。
著名人が刑務所で「単独室(独居房)」に収容されるケースが多いのは事実ですが、これは特別扱いではなく、施設内の保安・治安維持を目的とした隔離措置に過ぎません。雑居房(共同室)に有名人が入ると、他の受刑者からサインや物品を強要されたり、執拗ないじめ・恐喝の標的になったり、あるいは逆に芸能人を祭り上げるグループが形成されたりして、施設の規律が著しく乱れるリスクがあるためです。
食事や入浴、刑務作業のノルマに関しては、一般受刑者とミリ単位の違いもありません。朝6時45分の起床点呼から、夜9時の消灯まで、秒刻みのスケジュールに従わなければならず、規律違反を犯せば容赦なく「閉居罰(軽微な違反に対する謹慎・懲罰)」が科されます。また、「有名人だから仮釈放が早くなる」という説も事実無根であり、むしろ被害者感情や社会的反響の大きさを考慮され、刑期の大部分を務め上げる満期近い出所になるケースが目立ちます。