黒磯というキャラクターを語るうえで、視聴者が最も惹きつけられる最大のミステリーが「サングラスの下に隠された素顔」です。作中において彼はどのような状況でも決してサングラスを外さない徹底したプロ意識を見せていますが、過去の原作コミックスやアニメ本編では、その素顔に肉薄した決定的なシーンがいくつか存在します。
結論から述べると、視聴者や読者に対して「正面から黒磯の素顔全体がクリアに描かれたカット」は公式には存在しません。しかし、素顔を目撃した作中キャラクターのリアクションや、アングルの工夫によって目元がチラリと覗く演出がなされています。
代表的なのが、まつざか梅(松坂先生)と急接近したエピソードです。アクシデントによって黒磯のサングラスが外れ、まつざか先生だけがその素顔を真正面から目撃するシーンが描かれました。その際、まつざか先生は頬を赤らめながら「意外と可愛い目をしてるじゃない……」と激しく動揺しており、普段の強面でハードボイルドな雰囲気とは裏腹に、極めて愛嬌のある、あるいは少女漫画の主人公のような澄んだ瞳を持っていることが示唆されています。
また、野原しんのすけのイタズラによってサングラスが外れそうになった場面でも、後ろ姿や手の隙間からわずかに覗く目元は、シャープな切れ長ではなく「つぶらでパッチリとした瞳」として描かれていました。この「渋い佇まい×つぶらな瞳」というギャップこそが、黒磯のキャラクター性を象徴する最大の魅力となっています。