2019年に成立した「読書バリアフリー法(視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律)」の施行以降、公立図書館や出版業界でもアクセシビリティの改善が進んでいます。しかし、点字と音声の両面で80年以上にわたる知見を蓄積してきた日本点字図書館の専門性は、他の追随を許しません。福祉社会学および情報アクセシビリティの観点から、同法人の活用における明確な判断基準を提示します。
向いている人・積極的に活用すべき人の条件
- 視覚に困難を抱え、読書や情報取得を諦めかけている方・ご家族:点字が読めなくても、音声DAISYや専用再生機器(プレクストークなど)を活用することで、活字時代と同等以上の読書ライフを取り戻せます。
- 自分に最適な白杖や生活便利具を対面で選びたい方:高田馬場の用具部では、経験豊富なスタッフが個々の歩行スタイルや身体状況に応じた的確なアドバイスを行ってくれます。
- 確かな技術を身につけて知的社会貢献を行いたい方:厳しい養成課程を経て一生モノの点訳・音訳スキルを習得し、息の長いボランティア活動に携わりたい方には最適な環境です。
- 高い透明性と税制優遇を活用して寄付を行いたい方:確定申告での寄附金控除や遺贈寄付の相談窓口が確立されており、信頼性の高い社会貢献先を探している方に適しています。
慎重になるべき・別のアプローチを検討すべき人の条件
- 短期・単発での手軽なボランティア体験を求めている人:同館の点訳・音訳は数ヶ月〜1年以上のカリキュラム履修が前提となるため、手軽なボランティア体験を求める場合は地域のイベントボランティア等を検討する方が無難です。
- 一般的なエンタメ系オーディオブックの即時性を重視する人:新刊小説を即座に聴きたい場合、民間商用サービス(Audibleやaudiobook.jp等)の方が配信スピードで優れる場合があります。学術書や専門書、正確な図書データは日本点字図書館、ライトノベル等のエンタメは民間サービスと使い分けるのが合理的です。