「良かれと思って手をかけたのに、なぜ枯れてしまうのか」。この疑問に対し、都内のインドアグリーン専門店店主や生産農家への取材から浮かび上がったのは、初心者が無意識に陥る3つの致命的NG行為でした。
第1のNG行為は、「大は小を兼ねる」という誤解による鉢の急激なサイズアップです。窮屈そうだからと、5号鉢(直径15cm)から一気に8号鉢(直径24cm)などへサイズを飛ばして植え替えると、土の量が根の吸水能力に対して過剰になります。その結果、水やり後に土が何日も湿ったままとなり、鉢内部の酸素が欠乏して急速に根腐れを引き起こします。
第2のNG行為は、「植え替え直後の肥料投与(肥料焼け)」です。環境が激変し、根毛が傷ついた植え替え直後の株は、いわば大手術を受けた直後の患者と同じ状態にあります。ここで「元気に育つように」と固形肥料や高濃度の液体肥料を与えると、土中の浸透圧が上がって逆に根から水分が奪われ、細胞が破壊される「肥料焼け」を起こして一気に枯死へと向かいます。
第3のNG行為は、「不要な根土の全崩しと洗浄」です。後述する根腐れの緊急処置を除き、通常の鉢増しにおいて健康な根鉢を水で洗い流したり、無理にほぐして細かい側根や根毛をちぎり取ったりする行為は、植物にとって吸水器官を全滅させる暴挙にほかなりません。植物が葉から蒸散する水分量に対し、根からの吸水が追いつかなくなる「急性水切れショック」を引き起こす決定打となります。