咳で背中が痛いのはなぜ?筋肉痛と危険な病気を見分ける3つの受診目安

咳で背中が痛いのはなぜ?筋肉痛と危険な病気を見分ける3つの受診目安

咳で背中が痛いのはなぜ?筋肉痛と危険な病気を見分ける3つの受診目安について見逃せない 事実を分かりやすく解説いたします。

自身の痛みが「様子を見てよいもの」なのか、「直ちに専門医療機関を受診すべきもの」なのかを客観的に判断するための詳細な比較表を作成した。

痛みの特徴・タイプ疑われる主な病態・詳細データ一般的な経過基準緊急度・推奨アクション咳・呼吸時の鋭い激痛(ズキッ、チクッ)肋骨疲労骨折、胸膜炎、肋間神経痛。咳の持続2〜3週間以上の患者に高頻度で発生。骨折の場合は癒合まで約4〜6週間。胸膜炎は原因治療必須。【高】 整形外科または呼吸器内科でレントゲン・CT撮影。発熱・膿性痰・息苦しさを伴う痛み細菌性肺炎、誤嚥性肺炎、マイコプラズマ肺炎。38度以上の発熱やSpO2低下の恐れ。自然治癒は困難。抗菌薬や抗ウイルス薬による即時治療が必要。【最優先】 呼吸器内科を当日受診。呼吸苦なら救急要請も視野。体動時・咳き込み時の筋肉の張り・鈍痛筋膜性疼痛症候群、背部筋筋膜炎(ぎっくり背中)。咳の反復による筋疲労。安静と鎮痛消炎剤により約3〜7日で軽快に向かう傾向。【中】 内科で咳止め処方、改善なければ整形外科受診。締め付け感・背中を貫くような持続痛急性大動脈解離、急性心筋梗塞、急性膵炎。咳に関係なく安静時も激痛が持続。時間単位で急激に病態が悪化する致命的リスクあり。【緊急】 直ちに救急車(119番)要請または救急外来へ。

特に重要な鑑別ポイントは、「熱なし」と「息苦しい」という2つの臨床徴候である。

【熱なしの場合の落とし穴】
「熱がないから大したことはない」と過信するのは危険である。熱が出ない背部痛の代表例が肋骨疲労骨折や肋間神経痛、ぎっくり背中である。さらに、高齢者や免疫機能が低下している場合、肺炎を発症していても高熱が出ずに「倦怠感と咳、背中の痛み」だけが先行するケースがある。

【息苦しい場合(呼吸困難)】
咳と背中の痛みに加えて「息を深く吸えない」「階段を上がると肩で息をする」といった症状がある場合、胸膜炎や重症肺炎に加え、肺に穴が開いて空気が漏れる「気胸」や、血管が詰まる「肺血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)」が疑われる。これらは酸素化が急速に破綻するため、数時間以内の受診が命を守る分水嶺となる。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。