手ぶらで内覧会に赴くのは、丸腰で戦場に出るに等しい行為です。不具合を客観的・定量的に証明するために、以下の施主検査持ち物をあらかじめバッグに揃えて臨む必要があります。
持参すべき基本装備は、確定図面一式(電気配線図・平面詳細図・仕様書)、5m以上のスチールメジャー、高輝度LED懐中電灯(スマホのライトでは光量不足)、水平器(気泡管タイプまたはレーザー式)、マスキングテープ、そして筆記用具とクリアファイルです。また、コンセントの通電確認用として「スマホの充電器」や小型のチェッカーがあると重宝します。
中でも勝敗を分けるのが施主検査マスキングテープの運用方法です。100円ショップの安価な養生テープは、壁紙を剥がしたり糊残りして新たな汚れを生むリスクがあるため避けてください。塗装用の弱粘着マスキングテープ(幅15〜18mm程度)を複数色用意するのが鉄則です。
テープには「油性ペンで通し番号と不具合内容」を直接書き込みます。例えば【No.12 ドア枠 傷 3cm】【No.13 コンセントプレート 傾き】と記入して該当箇所の1〜2cm脇に貼り付けます。直貼りすると傷そのものが隠れてしまうため、矢印を書いて患部を指し示すのがプロの技法です。さらに、部屋全体を引いたアングルと、メジャーを当てた患部のアップの2段階でスマートフォン撮影を行い、図面上の同じ番号の場所へマークを残していきます。この「番号管理」を行うことで、後の是正工事確認の際に「直した・直していない」の押し問答を完全に遮断できます。