海外ニュースの速報テロップや医療現場のリリースで、最も頻繁に目にするのが病勢の推移を表す語彙だ。日本で「感染拡大」と一括りにされる事象も、英語圏の主要報道ではその程度や様相に応じて精密に使い分けられている。たとえば、爆発的な急増には "surge" や "spike" が多用される一方、広範囲への持続的な広がりには "outbreak" や "widespread transmission" が選ばれる。一目で危機度を察知するための必須語彙だ。
個人の行動様式を示す「自主隔離」の表現も、文脈によって多様なグラデーションを持つ。"self-isolation" は発症者や濃厚接触者が物理的に他者と接触を絶つ厳格な措置を指すのに対し、より広義の感染予防行動には "self-quarantine" が当てられる。さらに、市民の自発的な外出控えを意味する "voluntary confinement" や、社会全体で距離を保つ "social distancing" は、今日でもインフルエンザなど他の感染症報道で定着した標準フレーズとして多用されている。