西東京の八王子を拠点に急速に勢力を拡大した打越スペクター。その暴走族としての過激な行動様式は、やがて夜の街の利権を巻き込む巨大な闇の勢力へと変貌を遂げた。組織の重要人物であった斎藤の動向は、警察当局のみならず、都市のアンダーグラウンドを監視するジャーナリストにとっても長年の関心事だった。
彼らが活動の場を都心の繁華街・六本木や新宿へと広げるにつれ、ストリートのルールは一変した。従来の暴力団組織とは一線を画す「半グレ」と呼ばれる無軌道な若者集団の台頭である。そこにあったのは、冷徹な資金力と衝動的な暴惑の奇妙な同居だった。