Q1:女衒(ぜげん)という言葉は現代の法律や公文書でも使われていますか?
A1:現代の日本の法律や公式文書において「女衒」という用語は使用されていません。法的には「職業安定法違反(労働者供給事業の禁止・有害業務目的の職業紹介)」や「売春防止法違反(周旋・管理)」、「人身取引(刑法226条の2)」などの罪名で処罰されます。現代では「悪質スカウト」や「性風俗斡旋グループ」という呼称が一般的です。
Q2:映画『女衒 ZEGEN』で緒形拳が演じた人物には実在のモデルがいますか?
A2:はい、明治から大正時代にかけて実在した「村岡伊平治(むらおか いへいじ)」の自伝『わが履歴書』がモデルになっています。彼は東南アジア各地に日本人女性(からゆきさん)を送り込む女衒として活動し、自らの売春斡旋網を国家のための事業だと公言していました。映画はその自伝をベースに今村昌平監督が人間の業をダイナミックに描いた作品です。
Q3:江戸時代の遊女は、借金を完済して女衒の手から完全に自由になることはできたのですか?
A3:極めて稀でした。名目上は「年季明け」で自由になれる規定がありましたが、遊郭内での生活費、衣装代、部屋代、客への飲食振る舞い費用などが次々と借金に加算される仕組みになっていました。豪商や武士に大金で身請け(身代金の肩代わり)されるか、年季を無事に勤め上げる一握りの女性を除き、多くの女性が病気や過労で若くして命を落とすか、年季を延長せざるを得ない悲惨な境遇にありました。
Q4:悪質な風俗スカウトやホストの売掛金トラブルから逃れるための公的な相談先はありますか?
A4:警察相談専用電話「#9110」のほか、各都道府県に設置されている「女性相談支援センター(旧・婦人相談所)」、法テラス(日本司法支援センター)などが対応しています。違法な売春斡旋を伴う契約や前借金・売掛金の強要は公序良俗に反するため、法的に無効となるケースが多く、専門の弁護士や公的機関を介して安全を確保することが可能です。