一般的に市販の血管収縮性点鼻薬の添付文書には、「1回1〜2度ずつ、1日1〜5回(3時間以上あける)」といった用法が記載されています。しかし、耳鼻咽喉科の臨床現場におけるコンセンサスはより厳格です。安全に使える上限は「1日2回程度まで、連続使用は最長でも1〜2週間」とされています。
点鼻薬が効かなくなる決定的な理由は、鼻粘膜にある血管受容体が過剰な刺激によって麻痺し、薬に対する反応性を失う「タキフィラキシー(急速耐性)」が生じるためです。朝起きて1回、昼休みに1回、夕方に1回、寝る前に2回……と頻度が増えている自覚があるなら、すでに危険水域へ足を踏み入れていると認識すべきです。