長年東京タワーを訪れていない読者が最も驚くのが、かつてフットタウンの代名詞だった巨大アトラクションの劇的な世代交代です。「子供の頃に行った水族館はどうなったのか?」「数年前に見たアニメのテーマパークは今どうなっているのか?」という疑問の真相を辿ると、都市型レジャーの歴史的転換点が見えてきます。
東京タワー水族館跡地の経緯と空間の再定義
1978年の開業以来、フットタウン1階で40年以上にわたり愛され続けた「東京タワー水族館」は、設備の老朽化や運営体制の刷新に伴い、2018年9月30日をもって惜しまれつつ閉館を迎えました。世界各国から集められた約900種・5万匹もの珍しい淡水魚が泳いでいた広大な空間は、閉館後に大規模な区画改修が施されました。
現在その跡地は、イベントスペースや最新の飲食・物販テナントゾーン、そして観光バスの発着に連動した機能的な待合・サービス導線へと再編されています。往年のレトロな薄暗い水槽通路の面影はなくなり、自然光と明るい照明が交差するクリーンな動線へと生まれ変わっています。
ワンピースタワー跡地は国内最大級の体験型空間「RED° TOKYO TOWER」へ
フットタウン3階から5階にかけて2015年3月にオープンし、世界中のアニメファンを熱狂させた「東京ワンピースタワー」。国内外から絶大な支持を集めていたものの、2020年夏の新型コロナウイルス感染症拡大に伴う運営判断により、5年間の歴史に幕を閉じました。
この広大な跡地に2022年4月に誕生し、現在も進化を続けているのが体験型esports&デジタルエンターテインメントパーク「RED° TOKYO TOWER」です。3フロアにまたがる約5,600平方メートルの空間に、最先端のAR/VR技術を駆使したフィジカルゲーム、ドローンレース、本格的なesportsスタジアム、そして人気アニメやアーティストとの大規模コラボレーション空間が展開されています。
かつてのファンタジーな海賊の世界観から一転、サイバーパンクと近未来のデジタルスタジアムが融合した非日常空間へと変貌を遂げたことで、10代〜30代の若年層やインバウンド旅行者の滞在動線が劇的に変化しました。展示を見るだけでなく「自らの身体を動かして競い合う」デジタルスポーツの拠点として、国内外から高い評価を獲得しています。