アンカフェを語る上で欠かせないのが、結成当初から2007年までギターを務めた「坊(ぼう)」の存在です。少女と見紛うほどの圧倒的な愛らしさと「女形」としての完成度は、当時のヴィジュアル系シーン隈なく衝撃を与え、バンドの知名度を一気に全国区へと押し上げました。
しかし人気絶頂の最中、2007年4月30日の日比谷野外大音楽堂公演をもって突如バンドを脱退。この出来事は多くのカフェっ子に深い喪失感を与えました。ネット上では「メンバーとの確執」「体調不良説」など無数の噂が囁かれましたが、公表された坊の脱退理由は「一人の男性として、音楽とは別の道で生きていきたいという強い意志」でした。
当時若干20代前半だった坊は、バンドが巨大化するにつれて「芸能界という特殊な環境」と「本来自分が望んでいた人生」とのギャップに苦悩していました。当時の手記や関係者への取材によれば、メンバーは何度も引き留めたものの、彼の人生を尊重して笑顔で送り出す決断を下したと記録されています。
脱退後の坊は芸能界に一切未練を残さず、完全に一般社会人としての道を歩み始めました。現在までにSNSの開設やメディア露出は一切行われておらず、「伝説の美少年ギタリスト」としての幻想を一切壊すことなく市井で暮らしています。この潔い身の引き方こそが、2026年を迎えた今なお彼がレジェンドとして敬愛され続ける最大の要因です。