発生から60年以上の歳月が流れた2026年現在も、新潟水俣病の問題は決して終結していません。最大の懸案事項となっているのが、公的認定基準の硬直化と救済の地域格差です。
環境省が定める1977年の認定基準(複数の神経症状の組み合わせを必要とする基準)は厳しすぎるとして、認定を退けられた被害者らが国や原因企業を相手取った集団訴訟を全国各地で継続しています。近年でも、感覚障害のみを持つ非認定患者に対して企業の賠償責任を認める司法判断が相次いでおり、行政の認定基準と司法の救済判断との間に生じている乖離をどう解消するかが鋭く問われています。
被害者住民の多くが80代から90代以上の超高齢に達する中、全面解決と名誉回復に残された時間は極めて限られています。