イースター島の木はなぜ消えた?文明崩壊論を覆す森林消失の新事実

イースター島の木はなぜ消えた?文明崩壊論を覆す森林消失の新事実

イースター島の木はなぜ消えた?文明崩壊論を覆す森林消失の新事実とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

イースター島の森林破壊といえば、「重さ数十トンにも及ぶモアイ像を運ぶために、島中の木材を丸太のコロやテコとして使い果たした」という話を思い浮かべる人が多いはずです。世界的ベストセラーとなったジャレド・ダイアモンド氏の著書『文明崩壊』でも、住民が資源を浪費して環境破壊を招いた典型例として紹介され、学校教育やメディアを通じて定説として広まりました。

島民がカヌーの建造や燃料、住居の建築、そして農地開墾のために木を伐採したことは事実です。花粉分析のデータによると、西暦1200年頃の人類定住以降、森林の面積は徐々に減少していきました。しかし、近年の実験考古学によって、モアイ像を直立させた状態でロープを使って左右に揺らしながら前進させる「歩かせる運搬法」が実証され、従来考えられていたような膨大な木材消費は必要なかった可能性が高まっています。

伐採の需要があったにせよ、それだけで島全土の巨木が根絶やしになり、再生すらできなくなる理由としては説明がつきません。木が消えた背景には、伐採のスピードを上回る「別の要因」が潜んでいました。

石川 優花
著者

石川 優花

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。