スタンディングオベーションで最も多い悩みが「いつ、どのように立つべきか」という実践的な作法です。観劇マナーにおいて、本編演奏・演技の最中や、演者が退場していない初回の幕引き直前に慌てて立ち上がるのは避けるのが鉄則です。
一般的な劇場公演における理想的なステップは以下の通りです。
【ステップ1:終演直後(1回目のカーテンコール)】
まずは自席に深く腰掛けたまま、舞台上のキャストや指揮者、演奏者へ両手で力強く拍手を送ります。クラシックのオーケストラ公演では、指揮者がソリストやコンサートマスターを立たせて健闘を称え合う瞬間を見守るのがスマートです。
【ステップ2:2回目〜3回目のカーテンコール(起立のゴールデンタイム)】
出演者が再び登場し、客席の熱量が最高潮に達したタイミングで静かに立ち上がります。前方の観客が立ち始めたら同調して立つ、あるいは自らが心の底から感動した瞬間に周囲の視界を極端に妨げない範囲でスッと背筋を伸ばして起立します。
【ステップ3:起立時の手の位置と拍手の作法】
拍手は胸の高さ、あるいは顔のやや前で行うのが美しく見えます。頭上高くで手を叩く行為は、後方の視界を大きく遮る原因となるため控えめに保つのが洗練された大人のマナーです。