「大阪桐蔭は全国から有望な中学生を集めているから勝てる」という見方をされることがありますが、それだけでは甲子園で勝ち続けることは不可能です。西谷監督の真骨頂は、卓越したスカウト力と人間教育を軸にした育成法の融合にあります。
西谷監督のスカウト手法は「自分の目で直接見る」ことが鉄則です。中学硬式野球の全国大会や地方のグラウンドへ自ら足を運び、プレーの巧拙だけでなく、ベンチでの振る舞い、道具の扱い方、保護者への接し方まで細かく観察します。「野球が上手い選手」ではなく、「苦しい練習に耐え、仲間とともに成長できる素直な人間性を持った選手」を見極めてスカウトしています。
また、大阪桐蔭の部員数は1学年約20名に絞られています。これは「3年間で全員と深く対話し、全員の進路を最後まで責任を持って見届ける」という西谷監督の信念によるものです。寮生活の中でスマートフォンを持たせず、野球と学業、人間的成長に集中できる環境を整えています。
数多くの指導の中で生まれた名言も、選手たちの心を捉えて離しません。
- 「日本一を目指すのではない。日本一にふさわしいチームになるのだ。」
- 「最後は技術ではなく、人間力。普段の生活がグラウンドのワンプレーに出る。」
- 「控えの選手がどれだけチームを支えてくれているか。その思いを背負って戦え。」