一方で、伝統的な職人技の世界と対極にあるように見える大衆向けチェーンも、目覚ましい進化を遂げている。業界団体である日本回転寿司協会の推進のもと、最新のアサリ調理ロボットやAIを活用した需要予測システム、レーンでの衛生管理技術が次々と導入された。
驚くべきは、テクノロジーの導入によって浮いたコストや時間が、ネタの鮮度保持や質の向上へと還元されている点だ。今日では、低価格帯の店舗であっても職人が監修した本格的な赤酢のシャリや、産地直送の新鮮な魚介を味わうことができる。高級店と大衆店という二元論を超え、どちらのカテゴリーにおいても「味のクオリティ」が底上げされているのが、現代の日本の寿司シーンの強みだ。