トヨタ感動Cm「父と娘」が11年経ても涙を誘う理由とキャストの現在

トヨタ感動Cm「父と娘」が11年経ても涙を誘う理由とキャストの現在

今注目を集めている トヨタ感動Cm「父と娘」が11年経ても涙を誘う理由とキャストの現在について、詳しいまとめをご紹介しています。

クルマ好きや当時を知る世代を唸らせたのが、劇中に登場するトヨタ車の厳密な時代考証です。車内空間という極めて狭いワンシチュエーションでありながら、カメラアングルと内装のディテールだけで30年の歳月を見事に表現しています。

物語の始まりである1980年代半ば、父親が若かりし頃に乗っているのは角ばったインパネが印象的なスポーツセダン(セリカXXや当時のマークIIを彷彿とさせる内装)。娘が小学生になる1990年代には「天才タマゴ」のキャッチコピーで一世を風靡した初代エスティマへと乗り換えます。車高が高くなり、家族旅行の荷物をたっぷり詰め込めるミニバンの登場は、まさに当時のファミリー層のライフステージの変化そのものです。

そして娘が大人になり、自ら家庭を持つ現代には、先進のハイブリッドカーであるプリウスへとバトンが渡されます。ステアリングホイールの形状、エアコンのルーバー、シートのモケット地の質感に至るまで、博報堂ケトルを中心とする制作チームは細部のディテールを徹底的に再現しました。

関係者の証言によると、撮影は実際の車両をスタジオに持ち込み、特殊なリグ(カメラ固定装置)を組んで敢行されました。前半と後半で全く同じタイミング、同じ交差点、同じ光の差し込み方で父親と娘の表情を一致させるため、コンマ一秒単位の緻密なカット割りと演技指導が行われたといいます。この偏執的なまでのこだわりが、CG全盛の時代にあって血の通った圧倒的なリアリティを画面に宿らせています。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

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