コートサイズが制限されたフットサルにおいて、攻守の切り替え(トランジション)の速度は勝敗を分ける絶対的な要素だ。今年の大会で特に観客の目を見張らせたのは、ボールを奪った瞬間に全員が連動して相手の視界の外へ走り込む、洗練された「自動化された連携(オートマティズム)」の質である。一人のスーパーキッズが強引にドリブルで打開するスタイルは、いまや過去の光景となりつつある。
相手のハイプレスをあえて引きつけ、ピヴォ(最前線)への直線的な一発のパスで盤面をひっくり返す。あるいは、サイドで数的人数を作り出す「3-1」や「4-0(クアトロ)」のローテーションを小学生が平然と使いこなす。会場を訪れたベテランの指導者が「大人のトップチームの戦術分析と変わらないレベル」と驚嘆するほど、戦術の高度化は加速している。