坂口健太郎が演じたのは、植物の研究に没頭する温厚で少し不器用な青年、星野武蔵だ。眼鏡越しに見せる優しい微笑みと、研究に対するまっすぐな情熱のギャップに、当時の芸能界やメディアは大きな衝撃を受けた。「塩顔男子」ブームの象徴として一気に脚光を浴びた彼だが、単なるトレンドアイコンにとどまらない深い演技力を存分に発揮した。
朝ドラ特有の丁寧な人物描写の中で、星野武蔵という存在は物語の清涼剤であり続けた。風変わりでありながらどこまでも誠実、自分の道をひたむきに歩む彼の姿勢は、激動の時代を生きるヒロインの心の支えとなっていったのだ。