私たちが120時間という極限の数字やスケールに対峙した際、どのような基準で行動を選択すべきなのか。労務・健康管理、そしてプロジェクト推進の2つの側面から明確な指針を提示します。
1. 自身の残業・拘束時間が月120時間に近づいた場合の防衛基準
- 即座に行動を起こすべき人:月の時間外労働が80時間を突破した段階の人。120時間に至る前であっても、睡眠障害や吐き気、集中力低下の兆候があるなら、直ちに医療機関(心療内科・精神科)を受診し診断書を取得してください。
- 絶対に行ってはならない行動:「繁忙期が終われば楽になる」と自分に言い聞かせて我慢を続けること。120時間残業が常態化している組織は構造的欠陥を抱えており、個人の精神論で状況が好転することはありません。
- 証拠の保全:PCのログイン・ログオフ履歴、オフィスの入退館記録、業務メール送信時刻のスクリーンショットを私用端末に保存し、労働基準監督署や労働問題専門の弁護士へ相談するための客観的証拠を確保してください。
2. 業務スケジュールやプロジェクト管理における判断基準
- 見積もり時の必須ルール:120時間の作業ボリュームを「丸5日で終わる」と決して換算しないこと。人間が1日に集中して発揮できる知的稼働時間を考慮し、1日所定8時間稼働で最低でも「15営業日(丸3週間)」、バッファを見込んで「実働1か月」の進行枠を確保することが、破綻を防ぐ唯一の鉄則です。