世界的な靴磨き職人として知られる長谷川裕也氏をはじめ、プロのシューケアリストたちも、スニーカーやキャンバス地のお手入れにおいて水温と漂白剤の濃度の重要性を指摘する。生地を痛めず真っ白に復元する「オキシ漬け」には、失敗しない明確なルールが存在する。
最大のポイントは「40℃〜50℃のぬるま湯」だ。冷水では過炭酸ナトリウムの反応が鈍く、逆に60℃以上の熱湯を使うと酵素が失活する上、靴底を固める接着剤が溶け出す恐れがある。ぬるま湯4リットルに対して漂白剤をスプーン1杯(約28g)溶かすのが、最も高い洗浄力を発揮する黄金比率だ。
【オキシ漬けの極秘手順】
1. 表面の泥やホコリをブラシで払い、水で軽めに予洗いする。
2. 45℃前後のお湯に漂白剤をしっかり溶かし、靴全体を沈める。浮き上がりを防ぐため、水を入れたペットボトルなどを重石として上に乗せるのがコツだ。
3. 浸け置き時間は30分〜最長1時間。長時間の放置はハトメの金属パーツを傷めるため禁物。
4. すすぎの最終段階で、水1リットルに対してクエン酸小さじ半分を混ぜた水に5分ほど浸す。アルカリ成分を完全中和することで、天日干し時の黄色い浮きシミ(アルカリ黄ばみ)の発生をシャットアウトできる。