地域に根付く名物とりめしには、長年愛されてきた確固たる理由があります。家庭で再現可能な2大ご当地スタイルの調理ポイントを紐解きます。
まずは郷土料理として名高い大分鶏めしの黄金比です。具材はシンプルに「鶏もも肉とごぼう」のみに絞るのが本場の流儀。ごぼうは小さめのささがきにして水にさらし、鶏肉は1cm角の小さめに切り揃えます。フライパンにサラダ油を熱して具材を炒め、醤油:大さじ3、砂糖:大さじ2、酒:大さじ2、みりん:大さじ1を加えて煮汁がほとんどなくなるまで煮詰めます。これを炊き立ての白米(2合分)に熱い状態で一気に混ぜ合わせ、10分ほど蒸らすことで、米粒の表面を鶏の脂と甘辛ダレがコーティングし、極上の艶と風味が生まれます。
一方、群馬県民のソウルフードとして知られる上州御用鳥めし本舗 登利平風の作り方は、肉の切り方とタレの濃度が決め手となります。鶏むね肉またはもも肉を厚さ5mm程度のそぎ切りにし、片栗粉を極薄くまぶします。多めの醤油・みりん・砂糖・酒を合わせた甘辛い特製ダレで肉をさっと煮絡め、温かいご飯の上にタレを回しかけた後、隙間なく肉を並べます。薄切り肉にすることでタレが絡みやすく、箸でスッと切れる心地よい食感を実現できます。