資源を巡る国際情勢の緊張が続く中、原料調達のあり方にも大きな地殻変動が起きている。これまでの日本の家庭紙産業は、北米や南米からの輸入木材パルプに大きく依存してきた。しかし、為替の乱高下や海外需要の激化により、原料確保のコストは高止まりを続けている。
そこで注目を集めているのが、日本各地で社会問題化していた「放置竹林」の活用だ。成長が早く、数年で再生する竹は、環境負荷の低い優れた繊維資源となる。九州や四国を拠点とする製紙スタートアップや老舗メーカーが協働し、国産竹を100%使用した高品質なロールの量産化に成功。環境意識の高い層を中心に、これまでにないマットな質感と自然な肌触りが高い評価を得ている。地域の環境保全と資源の国産化を両立するモデルとして、世界からも熱い視線が注がれている。