乱視と一口に言っても、角膜の歪む方向によって見え方と分類は大きく異なる。主に「直乱視」「倒乱視(とうらんし)」「斜乱視(しゃらんし)」の3タイプに分かれており、それぞれの特徴を理解しておくことが適切な対策の第一歩となる。
10代から30代前後の若年層に見られる乱視の大半は直乱視だ。まぶたの適度な緊張や眼筋の圧迫が自然と縦方向の角膜カーブを強めるため、この時期は上下ブレを自覚しやすい。しかし、40代以降になり加齢によってまぶたの筋力や皮膚の張りが低下すると、角膜への縦の圧力が緩み、逆に横方向のカーブが相対的に強くなる倒乱視へとシフトしていく傾向がある。
倒乱視の見え方は、文字や看板の輪郭が「左右(横方向)に二重にダブる」のが特徴だ。横書きの文章を読んでいる際に文字同士が重なり合って認識しづらくなるため、老眼の初期症状と混同されて発見が遅れるケースも珍しくない。さらに、カーブの歪みが斜めに生じる斜乱視では、ブレる方向が斜め45度や135度などに傾くため、目にかかるピント調節の負担が3種類の中で最も大きく、視覚的なストレスが極めて強くなる。