彼女の顔立ちが変化して見える最大の理由は、女優としての変幻自在なカメレオンぶりにある。悪女役の金字塔を打ち立てた『サイレン 刑事×彼女×完全悪女』では、眉山を高く取った鋭い眉とハイコントラストなベースメイクで、冷酷無比な悪女の凄みを立体的に表現していた。
一方、主演ドラマ『忍者に結婚は難しい』など、コミカルかつ人間味あふれる役柄に挑む際はまったく異なる表情を見せる。眉の傾斜を和らげ、目元に柔らかなニュアンスを仕込むことで、親しみやすく温かみのある雰囲気を醸し出しているのだ。
彼女は役柄ごとにアイラインの引き方やリップの色み、さらには顔の筋肉の使い方のレベルまで緻密に計算し尽くしている。単なるメイクの変更にとどまらず、役の感情になりきることで顔つきそのものが変化して見える。それこそが、プロの女優としての真骨頂だ。