現場の自動車教習所指導員や高校の進路指導担当者の証言を総合すると、高校生の運転免許取得時期は、高校の校則と進路決定時期に大きく左右されているのが実情です。
全国の高等学校では、「在学中の免許取得は原則禁止、ただし進路(大学・就職先)が内定した生徒に限り、3年生の11月以降または自由登校期間の1月以降に許可制で認める」という規則を設けている学校が依然として大半を占めます。知恵袋やSNSなどのコミュニティを検証すると、「学校に内緒で17歳のうちに通い始めたら見つかって停学になった」「推薦が決まった11月に即申し込みを入れたら、予約が取れず3月の卒業式に間に合わなかった」というリアルな苦悩が散見されます。
都内大手指定自動車教習所のベテラン指導員は、近年の現場状況を次のように語ります。
「毎年1月中旬から3月下旬にかけては、高校生と大学4年生の駆け込み入校で技能予約システムが連日パンク状態になります。17歳のうちに入校手続きを済ませ、高校の許可が出た瞬間に学科教習をオンラインで消化し始める生徒は、繁忙期の波に飲まれず、2月中旬には卒業していきます。準備の初速が全てです」
また、短期間で一気に免許を取る合宿免許においても、免許合宿の参加資格と年齢の設定には細心の注意が必要です。合宿免許は「入校時に17歳であっても参加可能」としているスクールが多いものの、「入校後約1週間で迎える修了検定日までに規定年齢に達していること」が絶対条件として課されてきました。2026年の新基準施行以降は年齢制限の幅が緩和されつつあるものの、高校の出席日数や卒業証明書の発行時期との兼ね合いを綿密に計算しなければ、入校自体を断られるケースもあります。