地方自治体にとって、この番組の誘致は単なるイベントの実施にとどまらない。過疎化や高齢化に悩む地方都市にとって、全国に向けて地元の魅力をアピールできる千載一遇のチャンスだ。予選会には数百組の応募が殺到し、前日から会場周辺のホテルは満室となり、地元の商店街は特産の銘菓や野菜を売る臨時の市で賑わう。
ステージに立つ住民たちは、自らの歌声とともに「地元の自慢」を口にする。「去年オープンした道の駅で働いています」「地元の祭りを復活させるために戻ってきました」。歌の後ろに透けて見えるのは、それぞれの地域で踏ん張る人々の生活そのものだ。過疎に悩む地域が一日だけ熱狂の渦に包まれ、その熱量が放送を通じて全国へ波及していく。