Q1:本人が「死んでやる」と脅して引き留めようとするとき、どう対応すればいいですか?
A1:慌ててご機嫌を取ったり、要求を飲んだりしてはいけません。冷静に「あなたの命はとても大切だから、死なれたら悲しい。でも、今あなたの要求を飲むことはできない」と伝えてください。本人が実際に刃物を持ち出したり過量服薬を試みたりするなど差し迫った危険がある場合は、支援者が一人で止めようとせず、躊躇なく119番(救急要請)または110番(警察への保護要請)を行ってください。命の安全管理を公的機関に委ねる毅然とした姿勢が、結果として命を救い、脅迫行動を沈静化させます。
Q2:恋人がBPDの疑いがある場合、別れを切り出すと激昂されそうで怖いです。円満に離れる方法はありますか?
A2:BPD傾向の強いパートナーとの別れにおいて、「円満な解決」を期待することは現実的ではありません。別れを切り出す際は、密室を避け、カフェなど人目のある場所を選ぶか、電話や書面で行うのが鉄則です。相手の非を責めるのではなく、「私にはあなたを幸せにする器量が足りず、力になれなくて申し訳ない」と理由を自分側に置き、未練を感じさせない短い言葉で伝えます。その後は連絡を完全に遮断(ブロック)し、共通の知人を含めて一貫した態度を崩さないことが、長期的なトラブルを防ぐ最善策です。
Q3:境界性パーソナリティ障害は完全に治る病気なのですか?
A3:かつては不治の病のように扱われていましたが、近年の長期追跡調査データでは、適切な治療を受けることで発症後10年で約8割以上の患者が診断基準を満たさなくなる(寛解する)ことが分かっています。加齢とともに感情の波が穏やかになる傾向もあります。決して絶望的な疾患ではなく、周囲が正しい境界線を保ち、専門的な医療に導くことができれば、十分に安定した社会生活を送ることが可能です。