片方だけの鼻血が毎日出る原因は?危険な病気の兆候と正しい受診目安

片方だけの鼻血が毎日出る原因は?危険な病気の兆候と正しい受診目安

片方だけの鼻血が毎日出る原因は?危険な病気の兆候と正しい受診目安の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。

インターネット上の質問サイトやSNS(知恵袋、Xなど)を検証すると、「片方だけ毎日鼻血が出るけれど、ティッシュを詰めれば5分で止まるから病院に行っていない」「子供の頃からのぼせ症体質だから放置している」といった声が驚くほど数多く散見されます。しかし、耳鼻咽喉科の第一線で診療にあたる医師への取材や実際の臨床症例報告を紐解くと、この「自力で止まるから大丈夫」という過信こそが、予後を悪化させる最大の要因であることが浮き彫りになります。

過去に日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の学術大会などで報告された症例手記の中には、半年間にわたって「右側だけの微小な出血」を放置していた50代男性の事例があります。当初は朝の洗顔時に少量の血が付着する程度で、痛みもなかったため市販の点鼻薬で済ませていたといいます。しかし、徐々に右側の鼻づまりと頬のしびれが生じて受診した段階では、上顎洞がんが眼窩底にまで浸潤しており、大規模な拡清手術を余儀なくされました。診察室で医師が発した「もう少し早く、片側だけの出血に疑問を持って内視鏡を入れていれば」という言葉は、安易な自己診断の恐ろしさを物語っています。

また、患者がパニックに陥りやすい現象として「ゼリー状の赤黒いレバーのような塊が鼻からドロッと出てくる」という体験があります。多くの人は「脳の病気ではないか」「血管が破裂して内臓の肉が出たのではないか」と恐怖を覚えますが、これには明確な生理学的理由があります。鼻血の塊が出る決定的な理由は、鼻腔内で一定量以上の出血が起きた際、外へ流れ出る前に血液凝固因子(フィブリン)が正常に働き、短時間で固まった血腫(コアグラ)です。つまり「塊が出ること自体」は身体の凝固機能が正常に作動している証拠ですが、「塊ができるほど短時間にまとまった量の出血が鼻腔内で起きている」という事実そのものが、放置してはならない重い警告サインとなります。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。