医療現場では腸閉塞を指して「イレウス」と呼ぶことがありますが、その発生機序には明確な分類が存在します。大腸がんが原因で起こるものは、物理的な通り道が塞がれる「機械的イレウス(閉塞性イレウス)」に分類されます。
一方、手術後の癒着や腹膜炎、あるいは薬剤の影響などで腸の蠕動(ぜんどう)運動そのものが麻痺して内容物が滞るものは「機能的イレウス(麻痺性・痙攣性イレウス)」と呼ばれます。
大腸がんによる機械的閉塞の場合、閉塞部より口側の腸管が風船のようにパンパンに拡張します。この状態が続くと腸壁が菲薄化し、組織が壊死して穴が開くリスクが急増するため、単なる便秘や一時的な胃腸炎とは全く異なる迅速な医学的介入が必要です。