ロサンゼルス・ドジャースへ移籍して以降、球団を取り巻くマネーゲームの規模は桁外れのものとなった。巨額の放映権料やスポンサー収入はプロスポーツ産業の成功例として語られるが、地元のファンにとってはチケット価格の暴騰や観戦環境の変化という直接的な痛みを伴っている。
「家族で気軽に球場へ行ける金額ではなくなった。ライト層や観光客ばかりがスタンドを埋め、昔ながらの泥臭い応援文化が失われつつある」。ドジャースタジアム近郊のカフェで語ってくれた地元ファンは、寂しげな表情を見せた。巨大資本の波に乗って拡大し続ける球団の「メガクラブ化」に対する不満の矛先が、その原動力と見なされる看板選手へと向けられるのは、プロスポーツの構造的悲劇とも言える。