本作の最大の魅力は、当時から突出した存在感を放っていた若手俳優たちと、脇を固める重厚なベテラン俳優陣が織りなす見事なアンサンブルキャストです。単なるアイドル主演作の枠を軽々と飛び越え、青春群像劇としての強度を獲得しています。
物語の中心となる男性訓練生4人のキャスト相関図は以下の通りです。
- 朝川千空(演:永瀬廉):主人公。幼少期に空港で出会ったCAへの憧れから、周囲の反対を押し切って男性CAを目指す熱血漢。まっすぐで飾らない人柄だが、要領の悪さから失敗を繰り返す。
- 早川大介(演:北村匠海):元モデル志望でルックス抜群のクールな同僚訓練生。そつなく仕事をこなすように見えるが、実は挫折経験から他者と一線を引く防衛心理を抱えている。
- 郷田隆司(演:岐洲匠):元自衛官という異色の経歴を持つ訓練生。体力と規律正しさには自信があるものの、きめ細やかな接客の壁に直面する。
- 黛正太郎(演:小越勇輝):女子力が極めて高く、細やかな気配りが得意な訓練生。内気な性格を克服し、プロとして自立しようと奮闘する。
- 高山つばさ(演:黒島結菜):ヒロイン。千空たちと同時期にパイロット訓練生として過酷な訓練に臨む勝気な女性。男性中心の運航現場で奮闘する彼女の存在が、千空と互いを刺激し合う関係性へと発展する。
当時の制作発表記者会見や現場取材において、永瀬廉は「初主演という重圧はあったが、匠海くんをはじめ同世代の仲間が支えてくれたからこそ千空として生きられた」と述懐しています。一方の北村匠海も、「廉は現場の太陽だった。自然と周りを巻き込むピュアな吸引力がある」と高く評価していました。
さらに、彼らを指導する厳しい教官役の真飛聖、元パイロットの父親役を演じた寺脇康文、包容力で見守る千空の祖母役・キムラ緑子、そして先輩パイロット役の高良健吾ら実力派が脇を固めたことで、作品全体に単なるフィクションを超えた現場の緊張感が吹き込まれました。