2016年5月に開催された「G7伊勢志摩サミット」。世界各国の首脳が集うなか、当時の日本国首相による議長国記者会見の舞台として選ばれたのが、まさにこの賢島宝生苑の庭園でした。テレビ中継を通じて世界中に配信されたその庭園には、現在もサミット開催を記念したモニュメントや記念植樹が残されており、宿泊客が自由に散策できる歴史的スポットとなっています。
国際首脳会議の舞台に選定されたという事実は、単なる宣伝文句にとどまりません。各国のVIPや報道関係者を収容し、厳格を極める警備体制と分刻みのスケジュールを支え切ったという実績は、ハードウェアの堅牢性とスタッフのオペレーション能力が国際基準を満たしている証拠でもあります。
現代の観光業界では、効率化や省人化を名目にアメニティの削減や無人チェックインを導入する施設が増加しています。そうした時代にあって、重厚な建築美を守り、人の温もりを感じさせる対面のもてなしを頑なに維持し続ける姿勢は、宿泊客に「選ばれた宿に泊まっている」という精神的な充足感をもたらしてくれます。