犬の前足がO脚に曲がる原因とは?骨の病気や受診目安を徹底解説

犬の前足がO脚に曲がる原因とは?骨の病気や受診目安を徹底解説

犬の前足がO脚に曲がる原因とは?骨の病気や受診目安を徹底解説の基礎知識と応用に迫る! わかりやすい言葉でまとめました。

骨の変形が最も急速に進行するのは、骨が急速に伸びる生後3か月から8か月前後の成長期です。この時期の骨の両端には「成長板(骨端線)」と呼ばれる軟骨組織が存在し、ここが細胞分裂を繰り返すことで骨が長軸方向に伸びていきます。しかし、この成長板は非常にデリケートで外力に弱い組織です。

ソファーからの飛び降り、飼い主の抱っこからの落下、ドッグランでの激しい衝突といった日常の些細な衝撃によって成長板がダメージを受けると、予定よりもはるか早く骨化して成長を止めてしまう成長板早期閉鎖が引き起こされます。特に尺骨の遠位成長板はV字型をしており、物理的な圧迫力を受けやすいため、閉鎖トラブルの頻度が極めて高い部位として知られています。尺骨の成長が止まったまま橈骨だけが伸び続けると、橈骨は逃げ場を失って外側や前方へ弓のようにたわみ、見るからに明らかなO脚を形成してしまうのです。

外傷だけでなく、食餌内容の偏りによる栄養障害も見逃せません。現在でも手作り食への過度な傾倒や不適切なサプリメント投与によって、カルシウムとリンの摂取比率が崩れる事例が散見されます。体内のビタミンD欠乏やミネラルバランスの崩壊によって骨の石灰化が正常に行われなくなる犬のくる病の諸症状では、体重を支える四肢の骨が柔らかくなり、自重に耐え切れずに前足が外側に曲がっていきます。

子犬の前足のO脚や歩き方の変化に注意を払うと、「歩くときに前足を外側に払うように振る」「段差を嫌がる」「散歩中に座り込む頻度が増えた」といった初期のサインが観察されます。骨の柔軟性が高い子犬の時期だからこそ、歩様の変化を見過ごさず、骨の変形が固定化する前に対処することが将来の運動機能を左右します。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。