猫の不治の病とされる猫の慢性腎臓病に対し、ついに根本的なアプローチを可能にする治療薬の実用化が現実味を帯びてきた。かつて東京大学で腎臓内科学の研究を牽引し、現在は一般社団法人AIM医学研究所を率いる宮崎徹代表理事らの研究チームが推し進める創薬事業は、これまでの対症療法中心だった獣医療業界に大きな激震を与えている。
血液中に存在するAIMタンパク質は、体内のゴミや死んだ細胞を掃除する重要な役割を果たす。しかし、なぜか猫の体内ではこのタンパク質が固く結びついてしまい、機能しない。結果として尿細管が詰まり、腎機能が不可逆的に低下していく。開発中の新薬は、この機能不全に陥ったAIMを活性化させ、腎臓のゴミを取り除く画期的なメカニズムを持つ。