物語の核をなすのは、圧倒的なカリスマ性と超人的な IQ を持ち合わせながらも傷だらけの運命を背負う少年アッシュ・リンクスと、日本からやってきた素朴な青年、奥村英二との関係性だ。
光と影、動と静。対極にある二人が惹かれ合い、互いの存在によって傷を癒やしていく様は、単なる恋愛や友情という言葉では到底すくいきれない。過酷な戦場において、英二の無償の愛と無防備な存在だけが、アッシュにとって唯一の「救い」であり、同時に最大の「弱点」でもあった。二人の交流が深まるほどに増していく緊張感と刹那的な美しさが、読者の胸を強く打ち続ける。