炭火焼肉の「炭の味」の正体とは?肉汁と遠赤外線が生む科学の真相

炭火焼肉の「炭の味」の正体とは?肉汁と遠赤外線が生む科学の真相

炭火焼肉の「炭の味」の正体とは?肉汁と遠赤外線が生む科学の真相について知っておくべき 事実を厳選して解説いたします。

調理における熱源の違いは、肉の仕上がりに劇的な差をもたらします。家庭のガスコンロや一般的なガスロースターと、七輪などの炭火調理における最大の違いは「水蒸気の発生量」と「赤外線放射量」の2点に集約されます。

都市ガスやLPガスは炭化水素化合物であるため、燃焼反応の過程で必ず大量の水分(水蒸気)を副産物として発生させます。ガス火で肉を焼く場合、目に見えない水蒸気が肉の表面を包むため、どうしても「蒸し焼き」に近い状態になりやすく、表面のカリッとした香ばしさが損なわれがちです。

対照的に、炭火は炭素の塊が酸素と結合して燃焼するため、燃焼時に水分をほとんど排出しません。極めてドライな熱風に加え、炭火が放つ強力な遠赤外線・近赤外線が肉の表面を素早く凝固させます。これにより、肉内部の水分とアミノ酸を外部へ逃がさず、ジューシーな肉汁を内部にギュッと閉じ込めることが可能になるのです。

熱源の種類水分発生と加熱特性遠赤外線の放射比率焼き上がりの食感・風味炭火(白炭・備長炭)水分発生がほぼゼロ。超高温かつ極めてドライな加熱。極めて高い(ガス火の約3〜4倍)外側はパリッと香ばしく、中は肉汁が保持され極めてジューシー。燻煙香が豊か。ガス火(ロースター)燃焼時に水蒸気を多量に発生。対流熱主体の加熱。低い(鉄板や網からの伝導熱がメイン)火加減の制御が容易。表面にしっとり感は残るが、香ばしさと旨味凝縮力は炭火に劣る。ホットプレート(電気)熱伝導のみ。流れ出た脂が鉄板上に滞留しやすい。ほぼ皆無(直接接触熱のみ)脂で肉を揚げる・煮る状態になりやすく、燻香はつかない。手軽さは最高峰。
松本 悠斗
著者

松本 悠斗

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。