1973年2月にシングル『天使も夢みる』で鮮烈なデビューを飾った桜田淳子は、オーディション番組『スター誕生!』で歴代最多となる25社からプラカードが上がった伝説の逸材でした。彼女の登場は、昭和のテレビカルチャーにおける「王道アイドル」のひな型を決定づける出来事となります。
同年8月にリリースされた3枚目のシングル『わたしの青い鳥』(阿久悠作詞・中村泰士作曲)は、「ようこそここへ くっくくっく」という印象的なリフレインと白いキャスケット姿で日本中を虜にし、第15回日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞しました。阿久悠作詞による歌詞世界は、少女の無垢な憧れとメルヘン性を絶妙にブレンドし、桜田淳子という素材の明るさを最大限に引き出すことに成功しています。
その後、1974年の『はじめての出来事』では自身初となるオリコン週間チャート第1位を獲得。1977年の『気まぐれヴィーナス』ではトレードマークだったロングヘアをバッサリとショートカットにし、健康的な大人の女性像を打ち出して大ヒットを記録しました。少女期の無垢さから少し背伸びした恋心まで、成長のプロセスそのものを楽曲として提示していくプロデュースワークは、当時のアイドルポップスの最高到達点でした。